8月8日開催!オンライントークイベント

『地方でできる建築デザインの可能性』地方の建築デザインの魅力

CareeTernスタッフ 本田

イベント概要

8月8日(日)、地方でできる建築デザインの可能性というテーマで、スペシャルなゲスト4名を招いてトークイベントを開催しました!
オンラインで開催された本イベントでは、建築デザインの仕事に携わる会社の経営者がテーマについて議論を交わしました。
並行してオリンピックの閉会式も行われていた中、建築や設計に興味を持った熱意ある参加者が集まり、たくさんの質問も飛び交う非常に活発なイベントとなりました。

ゲスト紹介

株式会社トミソー 代表取締役社長 木村嘉秀さん
株式会社スタジオシュワリ 代表取締役 種昂哲さん
株式会社宝来社 代表取締役社長 荒井洋平さん
株式会社E.N.N 代表 小津誠一さん

※ゲストの詳しい紹介については、イベント概要記事をご覧ください。

都会と地方の働き方の違い

トークの中で最初のテーマは、そもそも都会と地方の違いは何か、という内容でした。
テレワークの普及などにより、都会と地方での働き方の差は少し縮まっているという印象だそうです。

株式会社E.N.Nの小津さんは京都、東京、金沢のそれぞれの地域で仕事の経験をされています。
21世紀美術館の設計プロジェクトへ応募されたことをきっかけに金沢での仕事を始められ、地方で働く魅力を感じられたそうです。
また京都での経験から、金沢も京都のような街になればいいなという想いも持っているとお話ししておられました。
東京の仕事は資本主義的で、自分の設計した建物がすぐにつぶれてしまったりすることから、地方での仕事にやりがいがあるそうです。

地方で働く楽しみ

株式会社スタジオシュワリの種昂さんは東京での仕事の経験から、小津さんと同様に設計したお店が新しいお店になるまでの回転が速いことを残念に思っておられました。
また、空間的に制限のある物件が多く、ギリギリ感のある仕事になってしまいがちだったそうです。
このことからも地方でののびのびとした設計デザインの仕事の魅力を感じているそうでした。

株式会社トミソーの木村さんは東京での働き方に対して、収益ばかりに意識がいって、建物への想いがあまりないとほかのゲストの意見に共感しておられました。
地方での仕事を通して、お客様の持っている課題と向き合える楽しみを強く感じられたことを語っておられました。

さらに株式会社宝来社の荒井さんは、東京にはまちづくりや文化というものが深く根付いているわけではないことを指摘しておられました。
独自の文化を保持し、栄え続けた年は世界中にそう多くなく、そう意味でも東京が新しい都市であり変化し続けている状態にあるのが、建物の寿命が短い原因だと考えておられるそうです。

今回お越しいただいたゲストの皆さんが口をそろえて、建物がすぐに建て替わっていってしまう東京よりも、自身の設計した建物が残り続ける地方での仕事に魅力を感じていると語っておられました。

課題解決のためのデザイン

木村さんは現在の日本の建築技術は非常に高く、すでに飽和しつつあると言っておられました。
そもそもデザインというのは、ただかっこいい建造物をつくるのが目的ではなく、何かしらの問題解決のために行うものであるとのご発言に、建築に携わったことのない私でさえもなるほどと納得させられました。
東京では経済の循環のために急速に建造物を立て替えていっていますが、機能的には10年前と何も変わっていないそうです。

種昂さんは新しいマテリアルを使用したことをアピールしたりといった、現代の「足し算」の建築デザインに疑問を感じておられました。
東京の、本当は必要のないことに対してデザインをする仕事に対して、地方ではお客様が実際に問題を抱えて相談に来ることが多く、設計の範疇を超えた課題解決と向き合える部分にやりがいを感じられるそうです。

また小津さんのお話しでは、東京は土地代が高く、特に住宅の建築においては建築物の値段が土地の値段を上回ることはほとんどないそうです。このことからも、設計は土地のおまけのように感じられてしまうと言っておられました。

これに対して荒井さんは、確かに普遍的な建造物を建てることはやりがいもあって面白いが、こういった(惰性的ではない)マテリアルを変化させるようなデザインも重要であることを補足しておられました。

AIと建築設計

AIやロボットによりお客様の好みを判断し、設計を行うといった新しい技術の登場に対して木村さんは次のようにお話ししておられました。

「確かに、AIやロボットはお客様を満足させることはできるが、お客様を感動させることができるのはデザイナーだけで、これからはそういったデザイナーが求められる時代になった」

他のゲストの皆さんとしても、機械に任せられる部分は任せ、最終的に重要な部分は人間の手で行うように働き方を考えていくべきだと語っておられました。

最後に

今回のトークテーマは「地方でできる建築デザインの可能性」。
全体を通して建築業界だけでなく、クリエイターやデザイナーを志すすべての方の参考になる内容だったのではないでしょうか。

また、今回のトークゲストのみなさんが所属されているJCD(日本商環境デザイン協会)北陸支部さんが主催するインターンシップが開催されます。
現在、富山市の蔓延防止措置により10月11日からの5日間に延期となっていますので、開催日程にご注意ください。
建築やデザインに関する様々な事が体験できるインターンシップが5日間にわたって開催されますので、ぜひご参加くださいね!

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