【株式会社ROLEUP】「M&A」を通じて、「中小企業の業界再編」を促進し、日本を代表する「強い中小企業連合」を創出する

渡邉達也
株式会社ROLEUP 代表取締役社長
座右の銘「挑戦/独立自尊/終らない仕事と終わらない一日はない」
中堅・中小企業向け事業承継・事業再編ファンドである日本プライベートエクイティ株式会社を経て、2022年 ROLE UP Inc.創業 2018年 日本プライベートエクイティに入社。日本プライベートエクイティにおいては、ディレクター職として、スモールキャップチームの責任者、ファンドの投資委員を務める。ファンドレイズ~投資候補先企業のソーシング、投資検討(全DDプロセス統括)から投資後の企業価値向上に向けたPMI支援、売却(Exit)まで、バイアウト業務に一気通貫で従事。複数社の投資先社外取締役を歴任。 2015年 デロイトトーマツグループ再入所。パブリックセクターのコンサルティング部門にて、中期経営計画策定、ビジネス・デューデリジェンス、合併関連PMI、適正要員配置計画策定等の経営コンサルティング業務に従事。   2013年 PwCアドバイザリー合同会社入社。事業再生部門にて、事業再生支援、資金調達に関わる財務・税務デューデリジェンス、M&Aに関する財務モデリング、不良債権処理にかかるFA業務等に従事 2010年 有限責任監査法人トーマツ入所。国内監査部にて大手企業の財務諸表監査、内部統制監査、IPO支援、IFRS導入支援等に従事 慶應義塾大学経済学部卒 公認会計士

株式会社ROLEUPとは

中堅・中小企業のオーナー経営者が抱える後継者不在・事業承継問題を背景に、年々増加する中小企業のM&Aマーケットにおいて、当該領域を熟知したファイナンシャルプレイヤーが中心となり、M&Aを中心としたフィナンシャルアドバイザリーサービスを提供しています。

独立行政法人である中小企業基盤整備機構調べによると、日本の全企業数は、359百万社ある中、中小企業は358百万社あり、全体の99.7%を占めています。また、全従業員数4,679百万人のうち中小企業の従業員は3,220百万人と68.8%を占めております。
2025年の中小企業の経営者のうち、70歳を超える人口は245万人を数え、このうち約50%が後継者未定となっています。弊社は、中小企業領域のM&Aを中心としたファイナンスや経営支援を通じて、年々課題感が増す、中小企業の事業承継問題を解決することに取り組んでいます。

あわせて、日本経済の基盤を成す中小企業の生産性向上が、現代における日本経済の喫緊の課題であり、事業承継問題とあわせて解決すべき重要課題と私たちは考えております。

元ゴールドマンサックス アナリスト、政府成長戦略会議委員でもあるデービット・アトキンソン氏は、著書「日本企業の勝算―人材確保×生産性×企業成長」の中で、「日本企業の生産性向上に政策の重心をシフトすることが喫緊の課題であり、そのためには、中小企業の規模拡大が最重要ポイントである」と述べております。更に「中小企業の規模拡大」のためには、「中小企業の再編」による1社あたりの生産性向上がマストであると述べています。当社は、中小企業の後継者不在という事業承継問題をM&Aを通じて解決することで、中小企業が連合を成し、広義に表現すれば「生き残りをかけた業界再編」を成して、中堅企業、ゆくゆくは大企業へと成長していく過程こそが、アトキンソン氏が述べる「日本企業の生産性向上」に資するものであると考えております。ゆえに、中小企業の事業承継問題をM&Aを通じて解決するという社会課題解決は、高齢化が進み生産性が減退に向かっている日本の成長を根底から支える活動になるものと考えております。

弊社はM&Aと一言にいっても、中小企業領域にありがちな仲介会社ではなく、多様な領域の支援を行っています。日本の中小企業領域におけるM&Aという概念が浸透したのは、直近10年であり、日本最大手である日本M&Aセンターをはじめとした多くの仲介会社の不断の無い努力と尽力の賜物ではあります。「仲介」という両方の売り手と買い手を支援する、「中小企業領域のM&A」を確立してきました。

長くなるので割愛しますが、大企業をはじめとする利益相反問題を懸念するM&Aの当事者には、売り手、買い手にそれぞれのエージェントとしてのファイナンシャルアドバイザーがついて、1本1本のM&Aを丁寧に支援します。利益相反の観点だけがクローズアップされ、あたかも片側で支援することが正しいように発言するプレイヤーもいらっしゃいますが、必ずしもそうとは限りません。海外にも、仲介の場合にフィーを下げて対応するブローカーと呼ばれる仲介形態はあります。日本の中小企業領域において、大企業同様に全てにファイナンシャルアドバイザーがついて対応していては、刻々と迫る事業承継問題の時間軸には人的リソースも時間も足りない状況もあり、「両手」で支援する「仲介」形態が発展してきたのは、ごくごく自然な流れに感じます。

上記のような背景から、近年では、仲介会社は発展したものの、売り手・買い手双方の助言は、利益相反の関係から限界に留まり、中小企業ではあるものの、売り手・買い手にも第三のオピニオンアドバイザーが求められてきています。伝統的な街の顧問税理士さんや士業の方はいらっしゃるものの、M&Aを専門にした日本の中小企業特有の課題を解決していけるプロフェッショナルが不足しているものと考えております。弊社は、中小企業領域のファイナンスや経営に特化したプロフェッショナル集団であることから、M&Aのプロセスの全ての過程において、必要に応じたセカンドオピニオンを発することのできるファイナンシャルアドバイザーでありたいと考えております。事業承継問題解決の先端を走っている仲介各社と連携を図りながら、売却・買収を検討されているクライアント様のセカンドオピニオン相談から開始し、ディール途中の助言、DD、SPAをはじめとしたクロージング支援、更には、買収後の統合支援(PMI)と呼ばれる領域についても積極的に支援を実施しています。また、事業承継ファンドや自己投資を実施する会社様の立ち上げ支援も積極的に展開をしており、一社でも多くの事業承継問題を解決するための受け皿となるプレイヤーの立ち上げを支援していきたいと考えております。

会社のミッション

弊社では、ミッションとして、「「M&A」を通じて、「中小企業の業界再編」を促進し、日本を代表する「強い中小企業連合」を創出する」を掲げ、ビジョンとして「拡大する中小企業の経営課題を解決するために、M&Aの売り手・買い手・支援するプロフェッショナルや仲介プレイ―ヤ―含めたヒト、モノ、カネが自立的に集まるプラットフォームとなる」ことを目指しております。

上記ミッションを実現するために、「M&Aアドバイザリー事業」「プライベートエクイティ事業」「投資経営人材事業」の3事業を展開し、事業承継課題を解決し中小企業の生産性向上のためのプラットフォームを運営しております。

特に、投資経営人材事業においては、中小領域専門の公認会計士やM&A仲介担当者にとどまらず、将来的に中小企業領域で活躍をしていきたい独立思考の強い銀行出身者や証券会社出身者、コンサルティング会社出身者などの幅広いタレントが経験を積むための場であり、中小企業領域における総合格闘技家が集う道場のような役割を果たしていきたいと考えております。

ここで定義した「投資経営人材」とは、「資本家」としての知見・ノウハウをもちつつ、「経営者」としてのスキルを保有しているプロフェッショナルを指します。大企業領域においては、「資本と経営の分離」が必要とされ、資本家である株主は経営者に会社経営を委託してきました。世の中の皆さまが想像される「経営者」は大企業やベンチャー企業の経営者を思い浮かべる人も多いでしょう。あまり学校では習ってこないのですが、前段で述べたとおり、日本においては、上記以外の中小企業数が多いのと同様、中小企業経営者の数が大半を占めているのが現状です。従業員や事業もさほど複雑ではない、中小企業領域においては、やはり「資本と経営の一致」がスタンダードであり、中小企業の経営者には、「資本」と「経営」を同時にコントロールすることが求められます。ゆえに、中小企業の領域を支援するプロフェッショナルは、大企業向けのように経営領域だけを支援すればよいわけではなく、資本家としての目線を持ち、資本と経営の目線を同時に理解して、経営を支援していかなければならないものと考えております。当社が目指している「投資経営人材」はまさに「資本と経営が一体として捉えることのできるプロフェッショナル人材」を育成したいという想いがあります。

現在の日本においては、経営・財務・会計におけるプロフェッショナルという領域は、大企業向けに発展してきたこともあり、未だカッコよく自身の専門分野を提供するというマインドが強いと思います。中小企業におけるオーナー経営者に対峙するプロフェッショナルとなるためには、財務だけ、会計だけ、法務だけ、事業だけの専門家であってはならず、全ての領域を理解して、オールラウンダーとしてどの分野の相談にも乘れる、オーナーの代わりに陣頭指揮をとらなければならないという点に大きな違いがあります。

また、中小企業においては、株式の過半以上のオーナーシップ=資本を持った経営者であることが求められ、資本を自ら保有し、自らが経営者となる、「資本と経営の一体化」がなされてはじめて迅速で合理的な判断が下せる組織が作り上げられることと考えています。弊社のプロフェッショナルも、資本を保有するオーナーシップを理解して、自らが経営者となれる、代行できる人材に育てたいという想いが強くあります。

また、多くの日本のプロフェッショナル経営者・プロフェッショナル人材は、資本を持たずして、雇われた中で、経営者領域を経験してきているものと思います。CXO経験以外にも、疑似的にファイナンシャルアドバイザリーサービス、経営コンサルティング、を通じて、経営者としてのお作法を身につけてきた方は多いのではないでしょうか。また、投資ファンド出身者や事業会社の投資部にいらっしゃった方は、「資本家」としての経験を雇用形態の中で疑似的に経験してきたはずです。

上記の専門領域を経験してきた方々のネクストステップとして、弊社が定義した資本も経営も理解した「投資経営人材」に一人でも多くの方に進化していただきたいという想いから、足りないノウハウ・スキル領域の獲得を担って頂き、一人でも多くの独立した「投資経営人材」になって頂きたいと考えている所存です。

基礎となるスキルの面においては、大企業系のプロフェッショナル出身の方は優れているのは、私も大手コンサルファームに所属しておりましたので大いに理解する一方、マインドの面で中小企業領域になじまない方々が多く見受けられるようにも感じます。この点で、大企業の部長やマネージャーで活躍していた方々が、中小企業の現場に降りても、プライドもあり、なかなか花が開かないケースも多く見てまいりました。

弊社のプラットフォームという道場では、根幹にあるマインドも「大企業向け、大企業所属」から「中小企業向け、中小企業オーナー」へと変えて頂く場としただける経験を提供することも大きな役割であると考えております。

中小企業領域はオーナーシップ、事業家精神が求められる領域であると考えており、大企業思考とは乖離するゆえに、中小企業領域における投資ファンドやプロフェッショナルファームの浸透が思いのほかに進んでいない原因はここにあるのではないかと考えております。そこで弊社は、中小企業領域における資本家としての「投資」、経営者としての「経営」が一体になった、中小企業マインドを備えた投資経営人材を一人でも多く輩出するためのプラットフォームを形成することを事業目的に掲げております。

例えば、弊社では、正社員による採用に拘ることもありません。将来的に自己を尊じ、独立してオーナーシップを保有した中小企業オーナーを一人でも多く育てるべく、独立開業者や起業家などの初期の立ち上がり支援の場を提供することを心がけています。業務委託人材に対する案件供給や人材の共有にとどまらず、事業会社や金融機関をはじめとする大企業やプロフェッショナルファームに所属するプレイヤーの兼業・副業も推進した柔軟な働き方を推進し、空き時間のリソースを活用することで、双方に経験と金銭的対価を提供するという側面で、WinWinの関係を構築しながら、弊社としては、中小企業の承継問題解決、ひいては、業界再編の促進と国力の向上に資するプラットフォームを構築することが目的としております。

弊社が実務で目指すプレイヤーの姿としては、それぞれの専門性を有するプロフェッショナルが、中小企業の資本領域において、M&A支援や投資ファンドの支援、その後のPMI支援として経営にも携わることで、投資と経営が自ら実行できる「投資経営人材」へと昇華していくことを目指しています。

最近では、私が在籍していたファンド時代の元同僚が、自ら一人で資本を集め、ファンドを組成し、中小企業への投資(買収)を行ったうえで、自ら代表に就任して経営に挑戦している人材がおります。このように、個人が投資経営人材となるケースも現実的になりつつあり、弊社は個人が投資経営人材となる場合に、適宜不足しているリソースを提供する支援を行うとともに、一人でも多くの投資経営人材が育ち、中小企業の事業承継問題を解決する、受け皿となる投資家が一人でも増加することを期待しております。

現状のメンバーは、PEファンド出身者、Big4FAS、大手仲介会社、公認会計士、コンサルティングファーム、大手企業のトップ営業マンなどの一流企業で経験を積んできた多角的なビジネスプロフェッショナルにて構成されております。正社員のみでなく、業務委託や副業者も含めてバラエティー豊かなメンバーで構成され、中堅中小企業業界の総合格闘家、マルチタレントを目指し、一分野に囚われない投資経営人材を目指し、切磋琢磨している状況です。

公認会計士から始めた型破りなキャリア形成

ーーこれまでのキャリアについて教えてください。
小学校、中学校、高校時代は、時代時代においては成績優秀であるとは言えず、ときには学年最下位をとるような不真面目な学生であったと思います。
ただ、要所要所、進学のターニングポイントには、熱意を燃やし、学校だけでは得られないような知識を塾や参考書に求めたり、周りの同級生が得ていない情報をいかに入手してキャリアをうまく進めるかをいつも探求しておりました。ときには回り道になることもありましたが、先生から言われるがままではなく、自分の考えを常に優先して、自分で学ぶ方法を選択して、学業を行っておりました。
浪人の末、慶應義塾大学の経済学部に進学しましたが、入学後は、華の東京生活に飲み込まれ、テニスサークルや飲み会、バイト漬けの毎日で、学校にもあまり顔を出さない後ろ向きな生活を送っておりました。
大学入学後、1年ほど経って、自身の怠惰な生活にも嫌気がさし、将来社会に出たときにどうなってしまうのだろうと考えたことがきっかけで、「社会に出たときの武器としてビジネススキルが欲しい」という想いが強くなっていました。経済学部だったこともあり「自分の学部に関係する一番難しい資格はなんだろう」と考えたところ、当時母校が合格率ナンバーワンでもあり、ビジネス界において、最難関であった公認会計士の資格取得を目指すことにしました。それから、3年の月日を要しましたが、変わらない大学生活と予備校生活を兼務しながら、ゼミにも所属せず、就職活動さえも捨てて、勉学に励み、2009年11月に公認会計士の国家試験を通過しております。15年前の大学生活を思い返せば、ゼミ活動や就職活動を捨てるという選択は一般的ではなく、周りの友人たちからの風当たりも強いものがありました。今思えば若気の至りもあり、よく決断したと思います。
社会の一般論やレールに乗ることから反して、自ら考えた思想を正義と強く捉え、キャリア形成を貫くというマインドの軸は学生時代から現在まで一貫しているのかもしれません。

2009年に会計士試験合格後、大手監査法人の一つである有限責任監査法人トーマツに就職し、上場企業をはじめとした大企業からIPOを志すベンチャー企業までを幅広い会計監査及びコンサルティング業務に携わりました。
当時会計士試験には無事合格したものの、周りとは異なり、会計士になりたかったわけではなく、ビジネスマンとしての会計・財務・経営のスキルを得たかったこともあり、「会計士資格は攻めて転んだときに助けてくれるセーフティーネット」だと思っていましたね。私にとっては、電卓を叩くであるとか、会計・決算という領域は、未だに一番苦手な領域かもしれません(苦笑)
単純な会計業務より、もっと大きな経営という領域に携わっていきたいという想いがあったので、2013年にプライスウォーターハウスクーパース株式会社(現PwCアドバイザリー合同会社)に転職しました。ファイナンシャルアドバイザリーサービス(以下、FASという)※1を提供する会社ではありましたが、経営の建て直しが学べるという意味で事業再生の部署に所属し、その中で現在につながるM&Aの領域やファンド関連の支援業務を行っていました。
事業再生の部署では、我々会計士のほかにも、融資や再生の経験がある銀行員出身者や、会社建て直し経験のある戦略コンサルタントが一緒にチームを組み、困難な事業再生に取り組む日々は、まさにプロフェッショナルの総合格闘技のようでしたね。現在、会計士だけに拘らない弊社の採用方針は、このときの経験が強く生きています。会計士がチームの中では序列が一番下であったかのようにも当時感じました。プロフェッショナルの世界は、実力主義であり、プロフェッショナルとして生きるということに「資格は関係ない」と学んだ場所でありました。

その後、デロイトトーマツグループの経営戦略やオペレーションを改善する経営コンサルティング部署の立ち上げを3年ほど経験し、土日も関係なく、毎日タクシー帰りの生活を送りました。ここでも会計士以外が中心であり、経営コンサルタントとして、経営の基礎やフレームワーク思考、ロジカルシンキングを改めて習得する機会を得ました。3年間、会計や財務とは無縁な生活を送ったのを覚えていますね(笑)自信の特殊なキャリア形成はこのあたりからも来ているものと考えています。

銀行や大手企業では若いころは3~4年に一度移動を経験すると思いますが、会計士キャリアであろうが、プロフェッショナルキャリアであろうが、異動はなくとも、転職で自信が進みたい、経営したい道を選んで未経験でも挑戦を続けることが大事だと考えています。後になり、骨となり肉となります。
とにかく20代の若いころは失敗してもいいし、教えてもらいやすい環境にあるがゆえ、自ら飛び込み、精一杯ついていくために勉強と自主的な業務アサインを求める姿勢はマストだと考えております。
何度でも起き上がる姿勢だけ持って自分にやりたい環境を思考して求め続けることは非常に重要であると考えています。

2018年には、会計士、FAS、経営コンサルというキャリアを掛け算したスキルセットを存分に発揮できる領域として、中小・中堅企業に特化したプライベート・エクイティ・ファンド(以下、PEファンドという)※2である日本プライベートエクイティ株式会社へ転職しました。PEファンドというビジネスは、事業承継や大企業の事業再編に伴い、会社の株式や事業を譲受(以下、投資という)、自らが会社の役員に就任し、3~5年の間、経営に従事し、企業価値を高め、最終的にIPOやM&Aによる株式売却(Exit)を通じてリターンを得るビジネスモデルです。
私がいた日本プライベートエクイティ株式会社は、売上高10億円~100億円前後の「中小企業」に拘ったスモールキャップ領域を投資対象とした「事業承継・事業再編ファンド」の運営を担っており、それぞれの時代やシーンにあわせた「中小企業」の課題解決に資する投資を実行しておりました。
昨今は、「大廃業時代」と称される中小企業の事業承継問題を背景に、全国の中小企業に対する事業承継支援を目的とした投資事例が増えている。今後10年の間に、70歳を超える中小企業のオーナーは約245万人に達すると見込まれており、そのうち約半数にあたる127万人(日本企業全体の約3割)が後継者未定となることが想定される。本局面において、バイアウトファンドが第三者承継の受け皿となり、社会インフラとして機能する社会的意義は大きく、自身がROLEUP社を起業することに直結するビジネスモデルでもあります。資本家として、経営者として、中小企業領域において、「資本と経営の調和」というテーマの重要性を学ばせて頂きました。また、普通のM&Aアドバイザーであれば、M&Aを実行したら支援を終えることがほとんどですが、投資ファンドでは譲受してからが始まりです。
事業というハードの面でも、人との付き合いというソフトの面でも、いかに譲り受けた会社の良い部分は残しつつ、変えていかなければならない部分にメスを入れていくのか、従業員の皆様に信頼してもらい、我々の経営についてきてもらえるかどうかが大切になります。

私自身、これまで10社近くの社外取締役・監査役として中小企業の経営を支援してきました。
投資ファンドにおける、資本家としての投資経験や、取締役としての経営経験がROLEUP社の「投資経営人材」の考え方へとつながっています。
127万社の事業承継問題が顕在化していく中で、投資ファンドでは、年間1社〜3社程度しか買収することができず、当該課題解決は不可能であり、社会にインパクトを与えることができていないと感じました。アドバイザーとしてプラットフォームを構築することで、投資ファンドが担っていた機能を、1社でも多くの会社にアドバイザリーサービスを提供することで、多くの事業承継問題の解決に貢献することができるのではないかと考えたことがROLEUP社起業のきっかけになっています。

※1:財務・金融関係全般のアドバイザーのこと。M&Aに関しては買収対象企業(被買収企業)の財務面を中心に総合的なコンサルティングを行う。
※2:未上場株(上場株の非公開化を含む)への投資を行うファンドのこと。

社会課題である「事業承継問題」の解決へ

ーー事業承継問題は、今後の日本にとって重要な課題だと思います。実際に取り組まれてみていかがですか?
日本の中小企業は、全体の98%を占めるといわれています。
経営者の平均年齢も60〜70代と高く、今後4割の中小企業が10年以内に廃業するといわれています。
会社数の面だけではなく、このまま高齢化が進み、たとえば従業員の数や消費者の数が半分に減ってしまうと、純粋に考えて、売上も半分になってしまいます。
高齢化が進み、働ける労働者が少なることで、中小企業の生産性を上げようと思ってもこれ以上あげるには、構造的な限界が来ています

業務をしていく中で、「今後の日本はどうなるだろうか、誰が支えていくんだろうか」と感じることが多くあり、この課題解決をM&Aをきっかけに変えていけるのではないかと思います。
中小企業を次世代に残しつつ、中小企業の業界再編を促すことで、日本のGDP(国内総生産)を増大に貢献していきたい、弊社はその一助を担いたいという想いがあります。

社名の由来にもなっていますが、ファンドでは複数企業を買収して経営資源を統合させ、業界再編を加速させて成長を促す投資戦略を「ロールアップ戦略」と言います。
通常は「ROLL(巻く)」と書くところを、弊社では「ROLE(役割)」の表記としていて、ROROLEUPで「役割を果たす」という意味を込めています。
業界を再編し、中小企業が強い中小企業連合、中堅企業・大企業へと成長していくことで、事業承継問題を解決だけでなく、日本の生産力を維持・向上させ、将来の日本を守っていけるものと考えています。

弊社の事業を通じて、日本の中小企業を守り、育て、将来を作っていきたいという想いがあります。

ーー今後会社が大きくなっていったとき、どんな社会になったらいいと考えていますか?
20代でいろんな経験をした若者が、若くして中小企業のトップとして活躍していけるような社会を作っていきたいですね。
中小企業の場合、M&Aによる事業承継のバトンタッチの機会を利用すれば、30代でも部長や社長になれるチャンスがあります。
私も30代前半で多くの取締役や監査役を経験させて頂きました。
まだまだ大手企業を志望する学生は多いかもしれませんが、私達の会社を通じて中小企業マーケットへのキャリアの入り口を整備し、優秀な人材を大企業から中小企業領域へ誘致していくプラットフォームを構築することで、日本の中小企業を守っていく一助となればと考えています。

人とは違う茨の道を選び、よりよりゴールを目指す

ーー昔から人とは違う生き方や行動をしていこうという思いがあったのですか?
「リスクをとって自分を追い込んで成し遂げていく」というところは昔から変わっていないところかもしれませんね。
会計士でファンドに行く人はそもそも少ないですし、ファンドに来てからも、財務だけでなく、営業や経営など、人とは違う領域を伸ばすべく、時間を使ってきました。
周りが憧れるような正当な道からはズレないようにしながらも、どこか人とは違うところを歩んできた経験が、起業にもつながっていると思います。

ーー渡邉さんにとっては、レールが敷かれていない方が進みやすかったのかもしれませんね。
そうですね、むしろレールには逆らいたい(笑)
もっと面白いレールの歩き方があると思ってしまうことが多いですね。
わざと草むらに入ったり、谷から降りてみたりして、怪我をすることもあるけど、みんなより遥か前を歩けることもあります。自分には他人には見えていないゴールが見えていて、一番近いという確信があるからだと思います。誰よりも広い視野を持ち、既成概念にとらわれず最適解を考え抜く訓練を若いころから続けてきた結果であると考えています。
「みんなと同じ道が必ずしも正しいということではなく、自分が正しいと思える道は、茨の道であったとしても敢えて突き進み、よりよいゴールを目指す」というのが自分の人生観だと思います。

挑戦することでみえてくる新しいステージ

ーー根幹にある価値観や考え方はどういったものですか?
新しい分野に挑戦することは何歳になっても忘れてはいけないと思っています。
挑戦をやめた瞬間にすべての人間は成長が止まってしまいますし、新しいステージは永遠にやってこないと考えています。
3年周期で転職をしてきて、早すぎるようにも感じますが、少し背伸びをして新しい環境へと攻めることでまた違ったスキルを身につけることができました。
攻めすぎたキャリアチェンジをしているので精神的に参るときもありますが、ドラゴンボールのサイヤ人のように、根気強く挑戦を続けるうちに、ちゃんと立ち上がれるようになっていきます。立ち上がった後は本当に強くなっている自分を感じますね(笑)

あとは、挑戦を続けるために必ず夢を持つようにしています。
上に登るとそこで新しい風景がみえて、また新しい夢をみる…そうやって人生はつながっていて、それを追い求めていくことが生きがいですね。
私の場合は仕事とキャリア、趣味が一体化していて、そうやってやり続けているのが楽しいと感じております。
リスクがあるから怖いですけど、成功する・しないは置いておいて、自分の夢を実現させたい。
その先になにか見えるだろう、そうやってまた新しい挑戦をしています。

ーー夢や目標を設定するとき、どれくらいの解像度で描いていますか?
正直、大学生のときは自分が将来M&Aのアドバイザーをするなんてまったく思っていませんでした。
将来に対する解像度としては、いまの自分の次のキャリアを見据えるくらいでいいと思います。
最初の就活で自分にマッチした会社に一度で出会えたらいいですけど、そんなにうまくいかなしし、正解はないですよね。
入った会社でなにか仕事をやってみて、また方向転換をしていく。
常に自分はこうしていきたいという思いを忘れず突き詰め続ければ、人間は進化していくと思います。

いまの時代、私が働いてきた10年の間においても、明らかにワークスタイルが変わってきています。
正社員にこだわる必要もないです。
実際にうちの会社で働いているメンバーの大半が、独立組の業務委託や副業・兼業者です。
業務委託として働く傍ら、自分で起業を目指していくのもいいと思います。
自分の芯はぶらさずに、次の道をちゃんと考えながらステップアップしていく。
そのために会社を使ってくれるのが一番いいですね。

これからの時代を生き抜く若者に伝えたいこと

ーーこれからの時代は企業名ではなく、自分の名前で生きていく力が必要になっていくかもしれませんね。
そうですね、20代はインプットも必要です。
人から学ぶ、本を読む、学習教材に手を出すのはマストですが、何よりもやらないといけないことは「思考」だと思っています。ある意味、アウトプットの訓練が「思考」するという基礎動作となります。20代は言われた通り、上司に従うことや完璧にこなすことが喜ばれますが、上司の方針に反発するぐらいのスタンスで良いと思います。私はいつもそうしており、若いときは仕事ができないといつも定義されてましたね笑

ですが、今となってはそれでよかったと考えています。
考えて自分で判断すること、「なんでだろう、自分だったらこうするのに」を考え、限界を迎えたときに次のチャンスがみえてきます。
私の原点にもつながっていると感じますが、挑戦の裏側は考え続けて判断することです。

この考えは、経営者となっても同じですし、これができないと経営はできない。一流のビジネスマンにもなれない。ひいては、人生を生きていく上で一番重要な概念かもしれません。

必ず自分で考え、常に自分の価値観を持ち続けること。
年齢関係なく、思考がある人と一緒に働きたいと思っています。

ーー最後に若者へのメッセージをお願いします。
人生は1回しかないです。
20代なんて何回失敗しても取り返せますし、私だって何回も自分を見つめなおして挑戦のための転職をしています。
自分のしたいことが見つからないのであれば、見つけるまで考えてみてください。
必ずなにか目の前にかざして、思考停止しないで動いてみることが必要だと思います。
考えて行動する、その繰り返しが人生です。
ぜひ自分のキャリアを考えた上で、少しでも弊社と共に邁進したいと考える方がいらっしゃれば、弊社の門を気軽に叩いてみてください。お待ちしております。

株式会社ROLEUP 代表取締役社長 渡邉達也
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